飲酒に伴うリスクに関する知識の普及を推進するため、厚生労働省は19日、関連のガイドライン(GL)を初めて公表した。国内での疾患別の発症リスクを例示しており、大腸がんでは1日に20グラム(週150グラム)程度以上の量の飲酒を続けた場合や、高血圧、男性の食道がん、女性の出血性脳卒中では少量でも発症リスクが高まる可能性があると指摘している。【松村秀士】
GLは、アルコールに関する問題への関心と理解を深め、不適切な飲酒を減らすために活用してもらうのが狙い。
それによると、高齢者は若い時と比べて、体内の水分量の減少などで同じ量のアルコールでも酔いやすくなり、飲酒量が一定量を超えると認知症の発症の可能性が高まる。また、飲酒に伴う転倒や骨折、筋肉の減少といったリスクが高まる。
脳の発達の途中である20歳代の若年者も、お酒を多量に飲むことよって脳の機能が落ちるとのデータがあるほか、高血圧などの健康問題のリスクが高まる可能性もある。
また、女性は一般的に男性と比べて体内の水分量が少なく、分解できるアルコール量も男性に比べて少ないことや、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの働きによってアルコールの影響を受けやすいことが知られている。そのため、女性は男性よりも少ない量、かつ短い期間での飲酒でアルコール関連肝硬変になる恐れがある。
■健康に配慮した飲み方も例示
体質によっても影響が異なり、
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