厚生労働省は、2024年度の診療報酬改定で、土日や祝日の実施を含めて急性期医療のリハビリテーションを推進する方針だ。誤嚥性肺炎などでは入院早期からのリハビリが死亡率の低下や身体機能の改善に有効なものの、急性期病棟の実施率にはばらつきがあることが分かっているためで、中央社会保険医療協議会で対応を検討する。【兼松昭夫】
中医協が1日に開いた総会では、理学療法士などリハビリ専門職の病棟配置を評価する「ADL維持向上等体制加算」の算定要件に、土日・祝日のリハビリのほか
▽栄養管理の強化
▽リハビリと栄養・口腔管理の一体的な運用
-などを追加し、加算の評価を拡充させるべきだという意見があった。
それらのうち、栄養管理の強化では患者の状態に応じて速やかに食事を提供・変更するなどの対応を想定している。急性期病院に入院してから48時間以内の全患者に栄養スクリーニングを実施し、低栄養リスクがある患者に栄養管理を行うと、「死亡」「ICU入室」「再入院」など「負の臨床アウトカム」が入院後に低下したとする報告があるという。
ADL維持向上等体制加算は、リハビリ専門職を常勤配置する急性期病棟への評価として14年度の診療報酬改定で新設された。ADL(日常生活動作)を維持・向上させるために入院患者を指導したり身体機能を定期的に測定したりすると、現在は患者1人につき1日80点(14日目まで)を算定できる。
ただ、
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