人工透析をはじめ定期的で頻繁な通院が求められる入所者がいる場合、現在は付き添いや送迎への評価はされていないが、厚生労働省は、施設職員が月に一定の回数以上の送迎などの要件を満たせば新たに評価を行う案を16日に開かれた社会保障審議会・介護給付費分科会で示した。透析が必要な患者でも介護老人福祉施設への入所が可能となるよう、施設での受け入れ負担を軽減する狙いがある。
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム:特養)で行っている通院介助や付き添いは、日常生活上の健康管理として基本報酬で評価されている。しかし、人工透析を行う患者は頻繁に通院が必要となり送迎コストがかかることや、職員体制が手薄になることなどが生じるため、関係団体は送迎や付き添いに対して評価を行うよう求めてきた。
また、特養に入所者の受け入れ方針について尋ねた調査では、透析の送迎を伴う患者に対しては7割以上の施設が入居を断る方針であることが分かった。
こうした状況を受け、厚労省は、定期的で継続的な透析が必要であり、家族や病院などによる送迎が困難といったやむを得ない事由があり、職員が月に一定以上の送迎を行っている場合には、新たに報酬上で評価することを提案した。
委員からは、透析患者が安心して暮らせる環境を整えることに
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