厚生労働省は8日の社会保障審議会・医療保険部会で、長年据え置かれてきた入院時の食費について家計での食事支出や介護保険での食費も踏まえて見直すことを論点に挙げた。最近の食材費などの高騰を受けた対応案で、異論は出なかった。【松村秀士】
入院時の食費について、委員から「引き上げはやむを得ない」という意見が相次いだほか、「物価高騰には自己負担の引き上げで対応すべきだ」との指摘もあった。
入院時の食費の見直す場合、患者の自己負担をどうするかは同部会で議論し、総額については中央社会保険医療協議会で検討する。
■病院給食の委託単価と比べ77円下回る-22年
入院時に必要な食費は、1食当たりの総額と自己負担を国が定め、その差額を保険給付(入院時食事療養費)として支給している。
入院時食事療養費の制度は1994年に創設され、当初は1日当たりの総額が1,900円だったが、97年4月に
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