社会保障審議会・介護給付費分科会が30日に開かれ、科学的介護情報システム(LIFE)について、委員から、事業所の職員が入力をする際の負担が大きいことを課題に挙げる意見が相次いだ。また、蓄積されたデータについて、施設や利用者へのフィードバックをさらに充実すべきだとの声も上がった。
LIFEとは、介護施設や事業所が、利用者の状態や行っているケアの計画・内容などを一定の様式で提出することで、データが集計・分析され、施設や利用者にフィードバックされる情報システム。介護の質の向上を目的としている。
こうした情報は、自分の施設と他の施設を比べたり、その人の過去のデータ変化を踏まえ、施設での取り組みを多職種で検討したりする際の材料にできる。
一方で、LIFEへのデータ入力などにかかる作業が大きな負担となっているとの指摘も多い。21年度の介護報酬改定の効果を検証する調査では、LIFEへの登録をしていない事業所に今後の活用意向を尋ねたところ、3割以上が「活用したいと思わない」と答えた。その理由として「データを入力する職員の負担が大きい」という回答が6割以上あった。
こうした課題について、古谷忠之委員(全国老人福祉施設協議会参与)は、
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