社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の医療保険部会は24日、2024年度に行われる診療報酬改定の基本方針の取りまとめに向けた議論を始めた。22年度の報酬改定の基本方針をベースに具体化を進める。新興感染症への対応や医療分野でのDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進など、岸田政権が掲げる政策をどう反映させるかが焦点になる。【兼松昭夫、大月えり奈】
猪口雄二委員(日本医師会副会長)は、この日の意見交換で、骨太方針2023で患者や利用者が必要なサービスを受けられるよう対応することとされた点を指摘した上で、診療報酬のコロナ特例の縮小に言及。「今後は新型コロナウイルスに限らず、新たな感染症にも対応できるよう診療報酬上で評価することも必要だ」と主張した。
また医療DXについても「診療報酬改定の時期を後ろ倒しするだけではなく、同時にほかの取り組みも必要だと考えている」と述べた。
一方、協会けんぽ理事長の安藤伸樹委員は、医療保険制度の安定性や持続性を維持していくことは極めて重要だという見解を示し、「効率化、適正化を通じた各種取り組みを進めていただきたい」と注文した。
診療報酬改定の基本方針は、
(残り288字 / 全786字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】
【関連キーワード】