高齢者らが災害による避難生活で活動量が減り心身機能が低下する「生活不活発病」を防ごうと、厚生労働省老健局は1日、各都道府県介護保険主管部局に事務連絡を出し、リーフレットやマニュアル、チェックリストを使って避難所での保健指導や介護予防に活用するよう呼びかけた。
老健局は2023年7月の梅雨前線豪雨に伴い、避難生活における高齢者の支援に関する事務連絡を出した。
生活不活発病を予防するために作られた避難所向けのリーフレットには、普段と異なる生活で体を動かさない状態が続き、心身の疲れがたまることで悪循環に陥り、身体機能が低下し歩行が困難になるケースを記載。予防するためには、避難所では横になるよりも座るようにし、動きやすいよう身の回りを片付けたり、歩きにくくなってもすぐに車椅子を使わず、杖などで工夫したりするといったポイントを記載している。
またマニュアルでは、生活不活発病は身体機能だけではなく「頭」や「心」の働きも低下するため生きがいを持つことが必要だとし、避難所や仮設住宅での生活でも積極的に役割を持つよう心掛けてほしいとしている。
また、一見元気な高齢者でも潜在的にリスクがある人がいるため、チェックリストを用いて早期に発見することが重要だという。
ガイドには、認知症の人と家族を支援する方法も盛り込まれている。
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