【北海道介護福祉道場 あかい花代表 菊地雅洋】
社会全体で生産年齢人口が減少し、労働力の確保が課題となっている日本において、各産業で生産性向上の必要性が叫ばれている。生産性向上とは、より少ない資源(ヒト・モノ・カネ)の投入で、より多くの成果を得ることができるようにすることを意味する。そのためDX(デジタルトランスフォーメーション)も求められてくるが、その意味はデジタル技術や機器を導入し、働き方や業務内容などを時代に合わせて進化させることだ。
介護事業においても、制度改正の主要なテーマとして「介護現場の革新」が挙げられており、そこでは生産性を向上させるために介護DXや科学的介護の実現が求められ、介護業務全般の効率化などが模索されている。
厚生労働省のYouTubeチャンネルでは生産性の向上について、埼玉県立大学の田中滋理事長が、「介護の生産性向上とは介護の価値を高めること。間接業務を減らし、利用者と触れ合う時間を増やすこと」と指摘している。
これが本当であれば、そのことに協力しない手はない。介護人材不足の解決の手立てが見えない以上、人に代わることができる部分はICT化、DXなどで生産性を向上させていくことは不可欠だ。例えば、見守り業務の負担を軽減するセンサーや、おむつ交換や体位交換の回数を減らすことが可能となる高性能おむつ、自動体位交換機器を介護現場に導入することは生産性向上のために必要なので、ためらっている暇はない。
■生産性向上、介護の実務者が抱くイメージは…
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