【株式会社メディチュア 代表取締役 渡辺優】
■高齢化により増加が続く救急件数
中部地方の県庁所在地A市における救急出動件数は、20年以上増加が続いてきた=グラフ1=。新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年は一時的に減少した。この減少は全国的に確認された事象であり、対前年比で1割前後の減少となった地域が多い。
救急出動件数の推移における急病、一般負傷、交通事故の内訳では、急病と一般負傷は年々増加している。一方、交通事故は減少している=グラフ2=
救急搬送人員数もグラフ1の救急出動件数の推移とほぼ同じである=グラフ3=。そして、年齢区分別の搬送人員数は、明らかに高齢者(65歳以上)が増加している。
具体的には、高齢者は08年から19年で1.8倍に増えた=グラフ4=。乳幼児は05年から12年にかけ1.6倍に増えたが、12年以降はほぼ横ばいになっている。 (残り1929字 / 全2389字) 次回配信は10月12日5:00を予定しています
グラフ1-4の推移から、この地域における救急搬送患者の増加は、急病やけがの高齢者が増えていることが主な要因と思われる。
■軽症・中等症の救急搬送患者が増えている
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