【千葉⼤学医学部附属病院 副病院⻑、病院経営管理学研究センター⻑、ちば医経塾塾⻑ 井上貴裕】
2022年度診療報酬改定で新設された急性期充実体制加算について、総合入院体制加算に代わる、総合的で高度な急性期病院を評価する新たな評価軸の1つであることについてすでに本連載第168回等で指摘した。細かな施設基準については疑問の声があるのも事実だが、全身麻酔等の基準を見れば、当該基準を満たす病院は相応の高度急性期機能を担っていると考えられる。
本稿では22年7月1日現在(東北・関東信越厚生局では6月1日現在)の届出状況から当該加算の届出病院の実態に迫っていく。
グラフ1は病床規模別(DPC算定病床)の届出病院数であり、私が予想したように大病院が中心を占めている。しかし、大病院以外も一定割合を占めており、小さくても高いアクティビティを誇る病院があることを意味する。ここでは、22年度のDPC/PDPSにおける医療機関群に分けて表示しており、規模が大きいほどDPC特定病院群の比率が高くなる一方で、400床未満ではDPC標準病院群の割合が高まる。なお、20年度よりもDPC特定病院群が多くなっているが、それは全体数が増えたことに起因しており、傾向は変わらない=グラフ2=。
急性期充実体制加算は
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次回配信は8月22日5:00を予定しています
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