厚生労働省は、薬剤師が足りないと認識している病院の7割超で病棟業務に何らかの支障が出ているなどとする調査結果を公表した。不足を認識している薬局でも、半数超で在宅対応に支障が出たり、薬剤師の時間外労働が増えたりするといった弊害が出ていることも分かった。調査に携わった検討会は、薬剤師の地域偏在や従事先の業態の偏りを解消するため、病院・薬局間の給与格差の是正や診療報酬上の対応などを提言している。【松村秀士】
調査は、2021年11月から22年1月にかけて実施。薬剤師の充足状況について、631病院の64.8%、871薬局の41.2%が「足りない」と答えた。また、二次医療圏の人口規模にかかわらず、病院の方が薬局と比べ、「全く足りない」との回答割合は高く、双方で約3倍以上の差があった。
薬剤師不足を認識している病院に、それに伴う弊害を聞いたところ(複数回答)、72.1%が「病棟業務に支障がある」と回答。次いで、「薬剤師の時間外勤務が増えている」(53.3%)や、「チーム医療への参画に支障がある」(52.3%)も多かった。
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