日本医療機能評価機構は16日、医療事故情報収集等事業の医療安全情報(No.186)を公表した。「注射薬による抗がん剤治療の際、血液検査値を確認せず、中止すべき抗がん剤を投与した事例」が、2018年1月から22年3月までに6件報告されていることを取り上げ、注意を促している。【新井哉】
患者がmFOLFIRINOXの2コース目の治療のため、2日後に入院することになり、外来で血液検査を行った事例では、外来担当医が検査値の確認を失念した。入院当日、病棟担当医は、外来担当医が血液検査値を確認した上で入院を決めたと思い、検査値を確認しないまま抗がん剤の投与を確定。午後2時すぎ、抗がん剤の投与を始めた。午後7時に病棟薬剤師から2日前の血液検査で好中球数が693/μLであったとの指摘があり、抗がん剤の投与を中止した。
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