激しさを増す風水害を想定し、患者や職員の安全を確保して病院の機能を維持できるようにしようと、日本病院会は8日、病院による「BCP」(医療・介護機能存続計画)の作成手順などをまとめたガイドラインを公表した。院長直轄の「風水害BCP作成委員会」を設置してリスクを把握し、風水害時の優先業務を決めるなどの内容。【兼松昭夫】
地震は発生を予知できないのに対し、風水害は予報が出てから被害が発生するまでに一定の時間を確保できる。そのためガイドラインでは、必要な活動を計画へ適切に盛り込むことで、被害を軽減し、早期回復を図れるとしている。
BCPの作成手順は、▽作成委員会の設置▽所在地の水害リスクの調査▽想定される水害への対応力の評価▽人的・物的な被害を防ぐための対策の検討▽風水害時の優先業務の決定▽検証-の6段階。
BCPの作成は病院全体に関連するため、作成委員会は院長主導にするか、実務担当者に権限を委ねるべきだとしている。地域の洪水ハザードマップなどで浸水リスクを把握し、「敷地」「建物」「医療機器等」「設備」ごとに水害への対応力を評価する。
また、
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