【株式会社メディチュア 代表取締役 渡辺優】
■20年度改定で算定につなげやすくなったポリファーマシー対策
ポリファーマシー対策の薬剤総合評価調整加算は、2020年度診療報酬改定以前は処方変更・指導し減薬に至った場合のみ算定できる点数(250点)であったが、20年度改定で処方変更・指導で100点、減薬に至った場合は薬剤調整加算として150点上乗せできる、2階建て構造になった。
この改定により、20年の実績からは処方変更・指導をしたものの減薬に至らなかった患者が見えるようになった=グラフ1=。2階建て構造になったことで、算定につながる件数は大幅に増えたことが分かる。また、実施点数の推移は、薬剤総合評価調整加算と薬剤調整加算を合わせた20年の点数が、過去の年を上回った=グラフ2=。ただし、減薬に至った件数・点数は18年をピークにやや減少気味にあることから、ポリファーマシーの取り組みの難しさを感じる。
グラフ1 薬剤総合評価調整加算 件数推移(各年6月審査分)
2種類以上減薬:16-19年は薬剤総合評価調整加算の件数、20年は薬剤調整加算の件数
処方変更・指導:薬剤総合評価調整加算の件数から薬剤調整加算の件数をマイナスしたもの(20年のみ)
厚生労働省 社会医療診療行為別統計を基に作成
グラフ2 薬剤総合評価調整加算 点数推移(各年6月審査分)
2種類以上減薬:16-19年は薬剤総合評価調整加算の点数、20年は薬剤調整加算の件数に250点を乗じた点数
処方変更・指導:薬剤総合評価調整加算の件数から薬剤調整加算の件数をマイナスしたものに100点を乗じた点数(20年のみ)
厚生労働省 社会医療診療行為別統計を基に作成
■2種類以上の減薬は80歳以上が3分の2を占める
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次回配信は9月15日5:00を予定しています
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