2024年度から医師の時間外労働の上限規制が適用されることを見据え、厚生労働省は23日、年1,860時間までの上限が認められる、いわゆるB水準・連携B水準・C水準の指定を目指す医療機関での医師の労働時間短縮(時短)などの取り組みについて5段階で評価することを有識者検討会に提案し、おおむね了承された。判定の結果は各都道府県によって公表されるが、一部の構成員は公表に慎重な姿勢を示した。厚労省は、9月中に開催予定の次の会合で公表方法の案を示し、その議論を踏まえて固めたい考え。【松村秀士】
■3つの視点で判定
医療機関がB水準などの指定を受けるには、時短計画の策定や労働関係法令に違反していないこと、第三者機関による評価を受けるといった要件を満たす必要がある。その結果を基に、都道府県が24年4月から各医療機関をそれぞれ指定する。
評価するのは医療機関勤務環境評価センターで、▽労務管理の適正化に向けた取り組みなどのストラクチャー▽医師の労働時間短縮に向けた取り組みといったプロセス▽労務管理体制の構築と、時短に向けた取り組み実施後の結果の把握のアウトカム-の視点で対象の医療機関を審査。それぞれの項目の評価を積み上げ、5つのランク付けをする。
■「D」の病院には追加で訪問評価
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