大病院受診時の定額負担の拡大では、対象病院の拡大と共に、患者負担額の増額と増額分については公的医療保険の負担軽減も行うことが課題となっており、厚生労働省は、診療報酬の初・再診料相当額を控除し、定額負担はそれと同額以上に増額する考え方を19日の社会保障審議会・医療保険部会に提案した。初診料では2,000円を控除し、定額負担は2,000円以上増額、現行の5,000円以上から7,000円以上となる。【ライター 設楽幸雄】
初診料は288点だが、一般病床数が200床以上の病院で紹介率が低い場合は214点となっている。この214点(2,140円)に対して、2,000円を控除する。
公的医療保険としては2,000円の負担軽減となり、病院が徴収する定額負担はこの2,000円を上積みして7,000円以上とする。公的医療保険は負担軽減となるが、病院の収入は変わらない。ただし、7,000円以上だから、7,500円や8,000円、それ以上にすることも可能で、そうすれば、病院の収入も患者1人当たりでは増額となる。
一方、患者負担は、現行では定額負担が5,000円の場合、初診料214点(2,140円)の3割負担642円を合わせた5,642円が、初診料だけで見た場合の負担額となる。
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