中央社会保険医療協議会の19日の総会で、新薬の薬価収載をめぐり、薬価設定の価格交渉や企業の都合などで、承認後60日以内または90日以内に収載のルールからはみ出る薬剤があることに対し、保険適用を期待して待っている患者の利益にならないとし、それらの状況を中医協に報告するスキームを作るべきとの意見があった。厚生労働省は、全体のスケジュールの見える化を検討する考えを示した。【ライター 設楽幸雄】
19日の総会では、新薬13成分25品目を26日付で薬価収載することが了承された。これらは、基本的に6月29日付で厚労省が承認したもの。
「承認から60日以内に薬価収載」のルールにより、8月26日付で薬価収載とすることを中医協が了承した。
だが、この13成分の中には、6月29日に承認された新薬のうち、2型糖尿病用薬でGLP-1受容体作動薬では世界初の経口薬として、ノボノルディスクファーマが開発した「リベルサス錠」(セマグルチド)が入っていなかった。
一方、26日付で収載となる13成分の中には、3月25日付で承認され、本来は前回の5月20日付での収載となるはずだった日本イーライリリーの低血糖時救急治療薬「バクスミー点鼻粉末剤」(グルカゴン)が入っていた。
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