厚生労働省は10日、総合的な診療能力を持つ医師養成の推進事業の実施団体の公募を始めた。患者個人の複数の疾患や生活上の課題を総合的に診ることができ、地域包括ケアで中心的な役割を担える医師の確保が求められていることを踏まえ、「総合診療医を養成・確保するための拠点(総合診療医センター)を都道府県に横断的に整備し、一貫した指導体制のもと、卒前教育から専門研修やその後のキャリアパスの構築等を継続的に行う」などとしている。【新井哉】
この事業の実施主体は、医師養成課程のある学校教育法第1条の規定に基づく大学で、▽総合診療医センターの責任者として、総合的な診療の実践や教育が可能な医師を選任する▽責任者の選任に当たっては、地域医療における診療実績や指導実績を含めた活動実績を評価し、博士の学位の保持や研究上の業績を必須の条件としない選考を行う▽別枠方式の地域枠入学試験を実施しており、今後の地域枠入学者の一定割合について、卒業後、総合診療専門医を養成するプログラムの研修を受けることを入学時に課し、その割合を段階的に半数以上まで引き上げる-ことを要件としている。
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