【株式会社メディチュア 代表取締役 渡辺優】
■5月29日までの受理に間に合う? 改定後の届出状況を整理
5月20日の事務連絡で、新型コロナウイルス感染症の影響に鑑み、29日までに届出が受理されたものは、5月1日に遡って算定できることになった。
事務連絡「令和2年度診療報酬改定における施設基準の届出に係る臨時的な取扱いについて」
関連記事「施設基準の届出、29日の受理は1カ月前に遡り算定」
施設基準の届出には、資格・実績などの要件を満たしていることの確認など、多大な作業が発生する。そのため改定前から入念に準備している所が多い。しかし、今回の改定は、新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、ほとんどの病院では平常運転とは程遠い状況にあった。3月5日に行われた厚生労働省の診療報酬改定の説明会がYouTubeで開催となった頃には、かなり不安が高くなっていた。そして、4月の改定直前に感染者数が急増して、感染症の患者を受け入れている所はもちろん、そうでない所でも感染症対策が最優先となり、改定への対応は劣後せざる得ない地域もあった。そのため、このような臨時的な措置はありがたいだろう。
改定後の届出受理状況が公表されている24道県のデータを基に、届出施設数をまとめた=表1=。改定対応を客観的に捉えることで、届出の参考にしていただきたい。
表1 20年度改定後の施設基準届出受理状況 算定開始年月日が4月1日以降の届出施設数
地方厚生局 届出受理医療機関名簿を基に作成(算定開始年月日が4月1日以降の項目がある24道県を対象)
届出施設数の多い10項目には、小児科外来診療料や救急医療管理加算のような新たに届出が必要となった項目や、婦人科特定疾患治療管理料やせん妄ハイリスク患者ケア加算のような新設項目も挙がった。また、酸素の購入価格のように届け出し直すことが必要な項目も上位に挙がった(届出施設数の多い11-50位までは本稿最後の表2を参照)。
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次回配信は6月10日5:00を予定しています
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