2020年度診療報酬改定では、「働き方改革の推進」も大きなテーマでした。常勤換算の見直し、タスクシフト、ICTの活用などが進められていますが、さらに長期的な対応も求められそうです。【大戸豊】
「働き方改革の推進」について、厚生労働省の資料では、4項目が挙げられていました。
(1)地域医療の確保を図る観点から早急に対応が必要な救急医療提供体制等の評価
(2)医師等の長時間労働などの厳しい勤務環境を改善する取組の評価
(3)タスク・シェアリング/タスク・シフティングのためのチーム医療等の推進
(4)業務の効率化に資するICTの利活用の推進
働き方改革というと一般的に、効率化を進め、できるだけ早く仕事を終わらせるといったイメージがあるかもしれませんが、各項目では対応方法も異なります。
広く見れば、日本の人口減少は始まっており、地方によっては患者が減り始めています。患者の多くを高齢者が占める中、今まで通りの看護配置でいいのか、病院に入院させることが適切なのか(介護施設などでもいいのでは)、そもそも少子化で若い医療従事者が確保できるのか―といった構造的な問題に対応するためにも、やれることはやってみようといった感じではないでしょうか。
施設基準も細かいことが多いのですが、「働き方改革はそもそも何を目指しているのか」に立ち帰って考えることが必要ではないでしょうか。
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