65-79歳で膝痛がある場合の認知症発症リスクは、痛みがない人の1.73倍だが、80歳以上で腰痛がある場合の発症リスクは半分だった-。日本老年学的評価研究は8日、このような研究成果を発表した。脳の働きと関連性が深い「痛み」について、認知症の発症リスクとの関連を調べたもので、痛みを感じるメカニズムの違いが研究の結果に影響している可能性があるという。【吉木ちひろ】
同研究は、厚生労働省の長寿科学総合研究事業に採択されたものの一部。2013年時点で膝と腰の痛みの有無を尋ねた対象者の16年までの認知症発症の状況を調べた。対象者は全国23自治体の65歳以上の住民1万4,627人で、そのうち298人が認知症を発症した。脳卒中、がん、けが、うつ病、パーキンソン病、認知症の治療中や後遺症がある場合と、痛みの有無について無回答だった場合は対象から除いた。
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