【吉備国際大学 保健医療福祉学部 作業療法学科 教授 京極真】
Q 上司がすごい気分屋で困っています。相談したり、提案したりすると、喜ぶこともあれば、烈火のごとく怒ることもあります。また、上司が指示した通りにケアしたのに、「何でそんなコトしたの!?」と叱られることもあります。上司の行動に振り回されるので、機嫌を取るためにごまをすっていますけれども、顔色をうかがいながら臨床することに疲れてきました。どうしたらいいですか。
上司の気分は、あなたが責任を持つ必要はありません。感情コントロールができないのは、上司自身の課題です。なので、機嫌を取るためにごまをする必要はないです。その代わり、上司の気分の変化はスルーして、自分の臨床に集中すればよいです。スルーできないときは、「もうちょっと落ち着いてほしい」などと伝えるか、それが無理なら他に異動するかしましょう。
■「他人は他人、自分は自分」
結論から言うと、このケースでは「他人は他人、自分は自分」と割り切った方がよいです。理由は、上司の気分は上司のものであり、他人がコントロールすることはできないからです。
例えば、あなたが患者対応について、上司に相談したとします。上司はあなたが話している途中で怒り始めたとしましょう。ここで問題です。上司が不機嫌になったのは、あなたが相談したせいでしょうか。
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