日本看護協会は「2019年度都道府県看護協会看護労働担当者会議」で、看護職の労働環境改善に向けた19年度の事業方針を示した。看護職の平均年齢の上昇や、仕事と育児・介護の両立によるワークライフバランスの課題などを挙げて、「安心・安全な医療・看護提供」のために持続可能な労働システムと、健康で安全な職場(ヘルシーワークプレイス)づくりを目指すため、「看護職の働き方改革モデル」の検討に向けて、9月に労働実態調査を行う考えを明らかにした。【齋藤栄子】
日看協の熊谷雅美常任理事は、事業方針の説明に当たり「看護職の11人に1人が60歳以上」で、プラチナナース(定年退職前後の看護職)の就業比率が高まっている現状から、身体的な問題に配慮して働き続けられる環境づくりなど、看護職が安心・安全に働けるシステムが「早急に求められる」との考えを示した。
少子化で若いナースが少なくなる中、「皆が応分の負担をしないと現場が回らない」ため、多様な人材を、多様な働き方で生かす必要があるとした。
■政策提言のエビデンスとなる、看護職の労働実態に関する基礎データを取得
育児や介護などに対応するため、社会全体で多様な働き方への対応が進んでいるが、看護職においては夜勤免除者の増加により夜勤人員の確保が困難になるなど、新たな課題も見えてきた。
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