【株式会社ヴァイタリー コンサルタント・看護師 水谷仁哉】
前回は、医療コミュニケーションとは「命を支える行為についての思いを伝えること」であるとお話ししました。これを土台として、自社のサービスが患者・家族や医療従事者にどのように医療に役に立つのか紹介ができれば、ベテラン医療従事者に受け入れられると考えています。
根底は心理学に基づいたコミュニケーションですが、そこに当事者意識を持った熱意がないと受け入れられない可能性があるということとなります。
■言語に続き、文化を知ることが重要
医療コミュニケーションとはどのようなことか理解したので「早速、医療機関でコミュニケーションをしてきます!」と、意気揚々にされている人もいるかもしれません。しかし、実際に行くと、おそらく何割かの人は難しいと感じられると思います。例えると、生粋の日本人であるあなたが英語を覚え、英語圏の国の、日本を知らない人と突然会話をしようとしているようなものです。言葉は通じても文化が違うので、要所で話や意図が伝わらないのです。
前回もお話ししましたが、医療業界は江戸時代の鎖国であるかのごとく言語も文化も閉じられたコミュニティーの中で発展してきました。私の場合は医療機関内にいた人間ですから、当たり前のようにその言語・文化に基づきコミュニケーションをしています。ということで、医療機関内にいた私が医療機関外から見えている大きな文化の違いをお話ししていきたいと思います。
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