【吉備国際大学 保健医療福祉学部 作業療法学科 准教授 京極真】
Q 今年度で退職することになりました。上司に退職の意向を伝えた後から、事あるごとに「どうせ辞める人だから、患者のことなんて気にならないよね」と嫌みを言われます。また、報告・連絡・相談をしようと思っても、「辞める人に時間を使いたくない」と言って相手にしてくれません。上司の意図を考えると、ストレスがたまってしんどいです。退職日まで2週間ほどあります。狭い業界だから円満退職したいので、このまま我慢するしかないでしょうか。
我慢する必要はないけれども、積極的にスルーしましょう。スルーとは相手の主張を受け流すことで、嫌みの1つや2つ、さくっとかわしたらよいです。そもそも、「言葉の原理」から考えると、嫌みかどうかも分からないんですから。
■嫌みは基本スルーでOKです
結論から言うと、嫌みについては基本的にスルーするとよいです。スルーとは、相手の主張をキャッチせずに受け流すことです。例えば、上司から「どうせ辞める人だから、患者のことなんて気にならないよね」と嫌みを言われたら、イライラしたり、ジレンマを感じたり、表情を曇らせたりせず、さくっと受け流したらよいです。
スルーを推奨する理由は、嫌みを言われた人が、嫌みを言った人の意図を考えるとストレスがたまって、退職を巡る信念対立が激化しやすいからです。円満退職したいならば、退職を巡る信念対立は避けた方がよいです。
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