【株式会社メディチュア 代表取締役 渡辺優】
■急性期病院で進む転院症例の在院日数短縮化
DPC算定対象病院において、大腿骨頸部骨折の手術症例の在院日数は年々短くなっている=グラフ1=。2012年度から16年度の変化を見ると、平均値は30.5日から27.6日へ約3日短縮、中央値も27日から24日に3日短縮した。
グラフ1 DPC算定対象病院における大腿骨頸部骨折の在院日数分布推移
厚生労働省 DPC公開データ(2012-16年度実績)を基に作成
大腿骨頸部骨折の手術症例である160800xx01xxxxは、全国のDPC算定病院における症例数がかなり多く、効率性係数などへの影響が大きい。そのため、多くの病院では在院日数短縮を強く意識している代表的な疾患であると認識している。
前回の記事「高齢の患者が多いほど在院日数は短くなる!?」で使用した病院情報の公表(17年度実績)のデータから、大腿骨頸部骨折の手術症例における病院ごとの転院率と平均術後日数の関係を見た=グラフ2=。その結果、転院率の高い病院ほど術後日数が短かったことから、在院日数を短くするために積極的に後方病床に転院させていることが示唆された。
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