【吉備国際大学 保健医療福祉学部 作業療法学科 准教授 京極真】
Q 上司との人間関係の距離感に困っています。機嫌が良い時はとても親しく話し掛けてくるのに、日が変わると全く別人のようになってすごく冷たくなります。態度がころころ変わるので、毎日、上司の顔色を見ながら働かざるを得ず、とても疲れてしまいます。こういう人と関わる時には、どうしたらいいですか?
態度がころころ変わる人との付き合い方のコツは、良い時も悪い時も人間関係の距離感を一定に保つことです。調子が良い時には仲良くして、調子が悪い時には疎遠になる、という態度だと振り回されるばかりです。良い時も悪い時も含めて、人間関係の距離感は一定に保ちましょう。
■顔色は見ない
態度がころころ変わる人は、たびたび見掛けます。例えば、前日は「あなたはとても信頼できるスタッフです。本当によくやってくれていると思う」と言っていたのに、翌日は「あなたは本当に当てにならない人ですね。全く信頼できません!」などというように、態度を豹変させる人がいました。当然、周囲の人(特に部下)はその方の顔色を見ながら仕事をしていましたが、その時々で変化する態度に疲弊していました。
こうしたケースでは、顔色を見ながら接するという対策は正しいのでしょうか。結論を言えば「否」です。態度がころころ変わる人との人間関係を良くするためには、顔色をうかがわない方がよいです。顔色をうかがうことによって人間関係が良好になるのは、首尾一貫した態度である場合に限ります。けど、こうしたケースでは、顔色の変化に首尾一貫性を期待できません。だから、顔色をうかがっても、そこから得られる情報はさらなる混乱を生むばかりです。
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