【社会医療法人財団菫仙会 本部情報部長 山野辺裕二】
今回は、IT社会のシンプル化とスピードについて考えてみます。
米国を訪れた時にはたいてい空港でレンタカーを借りるのですが、2018年の訪米時は手続きのあまりの簡便さにとても驚きました。表示に従ってレンタカーの駐車場に行くと、ディスプレイに氏名と駐車場番号が表示されていました。到着便からかなり後の時間を予約していたためか、まだ私の名前がなかったので、係員のいるカウンターに寄ると、私の予約を確認した後、「Goldのエリアに止めてある車のどれでも好きなのに乗ってっていいよ」と言うのです。私も驚いて本当か聞き返したのですが、「どれでもOK」とのこと。
日本で予約しておいたのは「カローラ」クラスの小型車だったのですが、駐車場に行ってみると十数台の上級セダンやSUVが並んでいて、「何にしようかな? でも上級クラスは値段も高くなるよね」などと迷っていたら、列の最後にカローラが止めてあったので、ドアを開けて乗り込み、出口に向かいました。ゲートにいる係員にカードと免許証を見せたら、車窓のバーコードをスキャンして、「行ってらっしゃい」と言われて出発でした。まるで駐車場に止めておいた自分の車に乗り込んで出発したような簡単さです。ITがもたらす簡便さに、改めて舌を巻いた出来事でした。
■「実はカットできる仕事」を漫然と続けていないか
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