DPC病院の係数は、基礎係数と機能評価係数IIへの暫定調整係数の置き換えが2018年度診療報酬改定で終了した。各病院の基礎係数と機能評価係数IIの合計値を群ごとにランキングすると、大学病院本院群、特定病院群、標準病院群の順に明確な段階的区分ができる。暫定調整係数を含む2016年度改定ではIII群(現標準病院群)でI群(大学病院本院群)の最高値を上回る病院も複数あったが、それが解消され、すっきりと序列化される。今回も激変緩和係数を含めると変わらないが、狙いは序列化された姿だろう。一方、標準病院群で特定病院群の最低値を上回る病院数は大幅に増加した。【ライター 設楽幸雄】
DPC病院の「暫定調整係数」は、出来高算定からDPC算定病院に移行した際に出来高算定時代の入院収益の水準を保証するために設定された「調整係数」を、基礎係数と機能評価係数IIに置き換える際、12年度以降の4回の改定を経て4分の1ずつ段階的に進める過程で、残った部分を指す呼称であった。
16年度改定後に残った暫定調整係数は25%でしかなかったが、その段階でもIII群病院の最高値は「0.1955」と高かった。III群の基礎係数「1.0296」に上乗せするものであり、ほぼ2割積み増しとなる。
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