中央社会保険医療協議会(中医協)の「入院医療等の調査・評価分科会」では、一般病棟での治療を経て地域包括ケア病棟に入院する患者について、自院の中で転棟するケースと他院から転院するケースとで状態などに明確な差がないといった調査結果をまとめる見通しだ。ただ分科会では、転院のケースの方が現場の業務負担が大きいとする“転院重視論”が根強く、来年春の診療報酬改定に向けた中医協総会での今後の話し合いが注目される。【佐藤貴彦】
■データで示せない負担の差「ある」
分科会は15日の会合で、厚生労働省の中間取りまとめ案を大筋で了承。この案に委員の意見を反映させ、中医協の診療報酬基本問題小委員会に月内に報告する。
厚労省案では、一般病棟入院基本料の7対1か10対1を届け出る病棟から地域包括ケア病棟へ移った患者の疾患や、地域包括ケア病棟に入院する医学的な理由などを調べた結果、一般病棟が他院の場合と自院の場合とで「明らかな違いはなかった」とした。
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