【虎の門病院事務部次長 北澤将】
今後の病院事務職員には、どのような資質や要件が求められるのか-。連載では、事務職員の育成を考えていくが、今回は医療現場の変化と、その変化に対応できる人材について考えたい。
1 電子化に対応でき、交渉力のある人材が求められる
医療現場で進む業務・業態の変化における筆頭は電子化であり、さまざまな業務がペーパーレス化されつつある。医療職が日常的に行う診療指示・起票・記載・ファイリングといった業務はほぼ電子化された。さらに、音声認識によるテキスト化を積極的に取り入れる施設もある。電子化によって、医療情報はデータとして「可視化」される範囲が拡大し続けている。
医事の分野でも電子化は進行中だ。スマートフォンによる患者呼び出しシステムは、クリニックなどで使われ始め、大規模施設にも拡大した。料金計算は、複雑な点数表が自動化を阻んでいたが、ルールが比較的シンプルな外来算定を中心に「自動化」が進んでいる。さらに、指導管理料の算定をサポートするシステムも出てきており、システム化による会計時間の短縮が進みつつある。
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次回は10月2日5:00配信予定です
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