【医療法人社団浅ノ川金沢脳神経外科病院 事務部経営企画課課長 川腰晃弘】
2016年度の診療報酬改定では、一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)の評価票が大きく見直された。A項目に「救急搬送後の入院」などが追加され、手術後の患者の状況などを評価するためC項目が新設され、重症に該当する患者の基準も3パターンとなった。一連の見直しに伴い、重症患者の受け入れ割合の基準が15%以上から25%以上に引き上げられた影響も大きかった=表1=。
表1 16年度改定における一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」の見直し内容
2016年度診療報酬改定説明会(16年3月4日開催)資料より
これらの内容を見ると、7対1病棟に求められるのは、主に「救急医療」「手術」「がん治療」であるということが暗に示されたといえないか。
「7対1病棟の方向性は、救急・手術・がん治療中心で正しいのか」「急性期医療を担うのにふさわしい病棟とは、どういう病棟か」といったことを検証するには、「E・Fファイル」(診療行為明細情報)や「Hファイル」(看護必要度情報)を含むDPCデータが大いに活用されるのではないか。
また、18年度の診療報酬改定に向けた議論を見ても、看護必要度は、急性期機能を測る物差しの役割を引き続き担っていきそうだし、今後は急性期病棟をマネジメントするためのツールとしても注目されるかもしれない。
以上のような現状も踏まえつつ、今回は看護必要度の精度管理の重要性について考えてみたい。
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次回配信は9月19日5:00を予定しています
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