厚生労働省は、入院患者の「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)の測定の簡素化に向けてDPCデータを分析する。DPCデータに含まれる診療報酬明細書(レセプト)などの情報で患者の重症度を判断できることが分かれば、来年春の診療報酬改定で看護必要度の評価方法を見直す。看護職員らの負担軽減が狙い。中央社会保険医療協議会の「入院医療等の調査・評価分科会」が24日に開いた会合でデータの分析を提案し、委員の多くから賛同を得た。【佐藤貴彦】
看護必要度は、急性期病棟などに入院する患者の状態を数値化するもの。必要とする医療処置(A項目)やADLの機能(B項目)、手術の実施状況など(C項目)で基準があり、看護職員らが毎日評価する。評価結果の値が一定の基準を満たすと、その患者は重症者と見なされる。入院患者に占める重症者の割合が25%未満の病棟では、一般病棟7対1入院基本料(7対1)を基本的に届け出できない。
厚労省は、2014年度と16年度の診療報酬改定で、看護必要度の評価項目などをそれぞれ見直してきた。24日の会合で同省は、16年度改定での見直しが医療現場に与えた影響を調べた結果、負担が増えたと感じた割合が、7対1の届け出病棟などで、回答した職員の6割を超えたと説明。評価方法を簡素化する必要性を指摘した。
(残り1187字 / 全1737字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】