地域包括ケア病棟(病室)を持つ病院のうち、往診や訪問診療を行ったり、訪問看護部門や訪問看護ステーションを設置したりしている病院は2月現在、いずれも約半数に上ることが、厚生労働省の調査で分かった。また、約3割の病院は在宅療養支援病院(在支病)を届け出ていた。来年春の診療報酬改定では、在宅患者の急性増悪などに対応する「サブアキュート」の評価が最大の焦点で、この結果が今後の議論にどう影響するのかが注目される。【敦賀陽平】
調査は2月、地域包括ケア病棟入院料か地域包括ケア入院医療管理料を届け出ているすべての病院(1819病院)を対象に実施し、地域包括ケア病棟での入退院や在宅医療の実施状況などを調べた。回答率は44.5%。
同入院料と同管理料を届け出るには、▽在支病▽在宅療養後方支援病院としての受け入れ実績が年3件以上▽二次救急医療機関▽救急告示病院―のいずれかの要件を満たす必要がある。
回答した病院のうち、在支病以外の病院は全体の6割超を占め、在支病を届け出ている病院は29.6%だった。在支病の届け出の中身を見ると、機能強化型以外の在支病が16.4%で最も多く、次いで「連携型」(8.0%)、「単独型」(5.2%)と続いた。また、地域包括ケア病棟に入棟する前の居場所が「自宅・居住系施設」だった患者の割合は、在支病(48.1%)が在支病以外(46.6%)をわずかに上回った。
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