厚生労働省は19日、中央社会保険医療協議会のDPC評価分科会(分科会長=山本修一・千葉大医学部附属病院長)で、医療機関群のII群とIII群の選択制について、2018年度の診療報酬改定での導入を見送ることを提案し、了承された。一方、I、II群における機能評価係数II(以下、係数II)の重み付けに関しては、効率性係数、複雑性係数、カバー率係数の3つの係数を対象に、評価の在り方を検討することになった。【敦賀陽平】
現行のDPC制度では、係数IIの報酬額(財源)は均等に配分されている。一方、各医療機関群での相対評価が行われているため、指数の値が同じでも、所属する医療機関群が変わると係数の値も異なるが、係数IIの中には、医療機関群によって評価内容が違うものもあり、III群の方が自院の診療実態に合うケースも考えられる。
しかし、I群(大学病院本院)を除くDPC対象病院は現在、高度な医療技術の提供などの実績要件をクリアすればII群、それ以外の病院はIII群に自動的に振り分けられる。このため、来年春の制度の見直しに向けて分科会がまとめた中間報告では、II群の病院がIII群を選択できる仕組みを検討することが盛り込まれた。
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