厚生労働省は来年春の診療報酬改定に向け、機能評価係数IIへの置き換えが完了する同年度以降の改定で医療機関別係数が著しく変動した場合、DPC対象病院の減収への影響を緩和する仕組みを検討する。31日の診療報酬調査専門組織「DPC評価分科会」で提案した。現行では、診療報酬の推計変動率が2%を超える場合の激変緩和措置が設けられているため、同分科会では今後、その要因を分析した上で対応を協議する。【敦賀陽平】
来年春の改定では、前年度並みの収入を保証してきた調整係数が廃止され、機能評価係数IIへの置き換えが完了。DPC制度はいわば、完全な競争の時代に突入する。
機能評価係数IIへの置き換えは2012年度にスタートし、これまで調整係数の75%分が基礎係数と同係数IIに替わっている。病院の急激な減収を抑えるため、現行の制度では、出来高部分を含む推計診療報酬変動率が2%を超えると、変動率がプラスの場合は残りの調整係数(暫定調整係数)を引き下げ、マイナスの場合は引き上げている。
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