【株式会社メディチュア代表取締役 渡辺優】
■医療機関別係数の差は約50%にも達している
これまで暫定調整係数から機能評価係数IIへの置き換えや、機能評価係数IIの個別項目の向上余地等の切り口から、DPC算定病院における医療機関別係数向上の重要性について述べてきた。ただし、医療機関個別の取り組みを通じて、機能評価係数IIを大幅に向上させることは並大抵のことではない。そのような状況の中で、医療機関別係数の差異が格差を広げている可能性について考えたい。
まず、基礎係数と暫定調整係数、機能評価係数IIの合計値の分布を見た=グラフ1=。DPC病院I群、II群は、III群に比べ高い値に分布していることが分かる。
グラフ1 機能評価係数Iを除いた医療機関別係数の状況(2016年度)
平成28年厚生労働省告示第76号を基に作成
DPC病院I群、II群の方が高い値になっているのは、基礎係数の違いである=グラフ2=。また、DPC病院II群は、機能評価係数IIについて、他の群より少し高くなっている。
グラフ 2 DPC病院群ごとの基礎係数、暫定調整係数、機能評価係数IIの平均値
平成28年厚生労働省告示第76号を基に作成
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