「看護師としては失格かもしれないけど、人として失格にしてはいけない」―。東海大医学部付属八王子病院(東京都八王子市、500床)の看護部次長で、専任医療安全管理者を務める上野正文さん(57)は、16年前に上司だった看護部長の言葉を忘れない。【君塚靖】
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2000年4月9日(日)午前、同大医学部の本院(神奈川県伊勢原市、804床)で、20代の夜勤明けの看護師が、入院中の女児に誤って内服薬を点滴ルートに注入する医療事故が起きた(女児は翌日夜に死亡)。
翌日朝に出勤してきた上野さんは、病院の空気がいつもと違っていることを感じた。上野さんを含めた病棟師長全員が看護部長に呼ばれ、事故の経緯を説明された。そこで冒頭の言葉を、看護部長から言われたのだ。上野さんは同日夜、順番で担当する夜勤師長に当たっていたため、女児が息を引き取る現場にも立ち会った。
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