【株式会社ウォームハーツ代表取締役 長面川さより】
病床機能報告で適切にデータを提出することが、今後の病院経営を大きく左右する可能性があります。今年度から病棟機能を付記したレセプト(6月診療分)データや特定健診データ等が厚生労働省に集約されます。地域医療構想を進める上で、病床機能報告のデータおよびレセプトや特定健診データは重要な根拠になるため、データの精緻化が求められます。これらは病院の患者層(病態)を表すデータであり、「行われている医療提供及び患者病態」によってこの先、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の病床機能が判断されることを院内に周知する必要があります。
厚労省に集約されるのは、病床機能報告(6月分の診療データ)と6月診療分のレセプトデータですが、このデータに基づいて、同規模病院と比較を行ったり、自院の医療提供の状況を院内に示しながら、データの精緻化を進める必要があります。
2016年度の病床機能報告では、診療報酬改定に関する項目が一部追加されました。「総合入院体制加算」の届け出の有無をはじめ、患者の病態等に関連する「認知症ケア加算」「精神疾患診療体制加算」、歯科医との連携に関連する「周術期口腔機能管理後手術加算」「栄養サポートチーム加算の歯科医師連携加算」などですが、厚労省も項目を挙げつつ、今後の体制整備が必要であることを医療機関に示唆していると思います。
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