【社会医療法人恵和会西岡病院事務部次長 杉村洋祐】
地域の住民が回復期の病床に対して、何を期待しているのかを知り、その期待に応えることがまさに病院が生き残る道であり、安定経営につながると考える。
回復期リハ病棟の最大の使命は、リハビリの必要な患者を、特に急性期の医療機関から早期に受け入れ、可能な限り短期間かつ集中的にリハビリを行い、ADLを向上させた上で、在宅復帰を目指すことだ。つまり、専門病棟であり、あえて表現すれば、「町内会単位」ではなく、もう少し広い範囲で患者を受け入れることが求められている。
※地域包括ケア病棟入院料(病棟単位)と地域包括ケア入院医療管理料(病床単位)
地域包括ケア病棟等はその逆で、「町内会単位」の受け入れが重要と考える。急性期から患者を受けるポストアキュート機能だけでなく、在宅などでの急性増悪にも対応するサブアキュート機能も中心的な役割の一つだからだ。サブアキュート機能を持たせる場合、病院として、かかりつけ医の機能も併せ持つことが多くなる。地域包括ケア病棟等は軽度の急性期疾患を想定しつつも、骨折や肺炎等の緊急の受け入れも行う。かかりつけ医ともなれば、外来はもちろん、必要に応じて往診や訪問診療等の在宅医療の提供も視野に入れる必要がある。
回復期の病床に限らないが、回復期リハ病棟、地域包括ケア病棟等のどちらにしても、質が求められるのは当然だろう。特にリハビリは質向上を図る上でポイントになり、入院先として選ばれるための決め手となることがある。
次回配信は9月2日を予定しています
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