【社会福祉法人こうほうえん錦海リハビリテーション病院 副院長 角田賢】
2016年度診療報酬改定では、FIM運動項目点数の改善をベースにしたアウトカム評価が導入され、回復期リハビリテーション病棟に大きなインパクトを与えた。
回復期リハ病棟では、唯一出来高算定できた疾患別リハビリテーション料が制限され、入院期間を短縮させるインセンティブが設けられた。
アウトカム評価のための実績指数=図=は、「FIM運動項目の改善度合い」と「入院日数」から成るが、指数をアップさせるには、分子のFIM利得(退棟時と入棟時のFIM運動項目の点数差)を上げるか、分母の入院期間を短縮するしかない。今回はこの2つの要素について考えたい。
厚生労働省「平成28年度診療報酬改定の概要」より
FIM運動項目の得点は、リハビリを通じて獲得した能力を実際の生活場面で利用できているのかを見る、いわゆる「しているADL」を評価する方法の一つだ。正確な評価のためには、患者の日々の生活を把握できる病棟スタッフが、しっかり研修を受けている必要がある。また、患者が「しているADL」を獲得するには、病棟の看護・介護スタッフとリハビリスタッフが情報共有を密にし、患者のニーズを把握した上で、適切な訓練を行うことも欠かせない。
■入院期間内での改善予測は今後欠かせず
次回配信は6月23日5:00を予定しています
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