全国の都道府県で「地域医療構想」(地域医療ビジョン)の策定が進められている。「医療構想だったら、介護には関係ないだろう」と思うかもしれない。しかし、長期的に見た場合、介護にも無視できない影響がある。【大戸豊】
図 2025年を見据えた介護保険事業計画の策定等
厚生労働省「介護保険の第6期計画(平成27年~29年度)及び平成37年(2025年)における第一号保険料及びサービス見込み量について」資料より
今年2月から4月にかけて、関東の1都6県の地域医療構想の策定状況を取材したが、病院から在宅医療や介護へのシフトをどうすればよいのかという話は多かった。
医療政策の策定にかかわる県の職員は、地域医療構想の策定を通じて「いつまでも医療で見ている時代ではなく、介護でフォローする必要がある」といった認識を、県庁の介護担当部署と共有できるようになったが、従来の延長線上で介護保険事業(支援)計画を進めた場合、医療から介護に移る人をカバーし切れなくなる可能性があると指摘する。
2回の連載では、地域医療構想がどのように介護分野に影響を与える可能性があるのかを考えたい。
次回配信は5月19日5:00を予定しています
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