【医療法人財団暁あきる台病院企画室長・副院長 井村健司】
1 療養病床という厄介者
本稿では、2回にわたって療養病床のサバイバルの仕方について考えます。療養病床は、高齢社会に対応するために産み出されました。しかし、医療費の増大は許容できる限度を超え、国も2000年に介護保険制度を創設しましたが、やはり医療費も、介護費用も増えました。
厚労省は、介護療養型医療施設などの転換先として、「医療を外から提供する『住まい』と医療機関の併設類型」(医療外付型)と、「医療機能を内包した施設類型」(医療内包型)を示しました。まだ報酬額は分かりません。ただ、点数や要件などが示され、損益が計算できるようになっても、利益などは幾らにもならないでしょう。一時的に幾ばくかの剰余金が発生しても、病院のキャッシュが十分に増大するわけではありません。
次回配信は4月20日5:00を予定しています
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