全国公私病院連盟(公私病連)と日本病院会(日病)は16日、2016年度の診療報酬改定に関する医療者向けの説明会を横浜市内で開いた。この中で、厚生労働省保険局医療課の林修一郎課長補佐は、「退院支援をしっかりやろうと思うと、当然、必要な内容が施設基準に入っている。今後は、『退院支援加算1』が標準的なものになっていくと思う」との考えを示した。【敦賀陽平】
退院支援に対する評価を大幅に見直す理由について、林課長補佐は「効率的な医療提供体制を取っていく意味でも、患者さんが安心して退院できるという意味でも、退院支援が非常に重要だと思っているからだ」と強調し、病院の担当者が入院早期から退院調整を行う意義など制度の狙いを説明した。
説明会では、事前に用意された質問について、林課長補佐が回答した。主なやりとりは次の通り。
■一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」について
―選択的肝動脈塞栓術は、C項目に含まれるか。例えば、「救命等に係る内科的治療」の「経皮的血管内治療」の「選択的血管塞栓による止血術」に含まれるのか。
含まれる方向で整理する。追って事務連絡で明確にしたい。
■短期滞在手術等基本料3について
―「経皮的シャント拡張術・血栓除去術」について、3カ月以内に2度、短期滞在手術等基本料3の算定は可能か。また、一連の「体外衝撃波腎・尿管結石破砕術」について、日を空ければ、同基本料3を2度算定することは可能か。
これまで手術について、一連のものであれば、1回しか算定できないという規定があった。そのルールがなくなるのかという質問だと思うが、それはこれまで通りだ。短期滞在手術等基本料3に変わったからといって、これまで算定できなかったタイミングで算定できるようになるわけではない。
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