【国際医療福祉大学大学院　医療経営管理分野　石川雅俊】

■各都道府県で進む地域医療構想の策定
　現在各都道府県では地域医療構想の策定が進められており、厚生労働省の調査によれば、47都道府県のうち15都道府県が2015年度中の策定を予定している（1月18日時点）。

　地域医療構想調整会議においては、構想区域ごとに、現状の医療機能別の供給体制と将来需要とのギャップを踏まえ、2025年の医療提供体制のあるべき姿が検討されている。地域医療構想の大きな方向性は、地域によっても微妙に異なるが、基本的には急性期病床の絞り込みと在宅シフト、地域格差の是正ということになるだろう。なお、ガイドラインはあくまで「参考」であり、強制されるものではないが、16年度、18年度と続く診療報酬改定と連動して改革が進むこともあり、対応が迫られていると言えよう。

■医療構想の本質は「マーケティング」である

　医療機関にとって、地域医療構想の本質は、経営用語でいう「マーケティング」である。すなわち、地域で求められる医療を適切に把握し、競合環境や自院の資源を踏まえて提供する医療機能を定義し、地域医療に貢献していくことである。では、地域で求められる医療について、どのように考えたらよいだろうか。


次回配信は3月31日5：00を予定しています

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