【医療法人聖ルチア会 聖ルチア病院 はなまる委員会委員長 加藤千草】
聖ルチア病院(福岡県久留米市、精神263床)は、“はなまる”の付くような勤務環境を目指して、職員自ら問題点を考え、改善に取り組む院内委員会「はなまる委員会」が活動を展開しています。今回は、現状を分析して浮かび上がった課題に対して、どのような取り組みを行ったのか、具体的な活動と成果をご紹介したいと思います。
▽医師からの指示受け(オーダー)業務の見直しを行い、残業時間ゼロを達成する
▽全員が有給休暇を取得できる体制を整える
―の2点を目指すこととしました。
■オーダー業務を見直して残業時間を削減
当院の医師からのオーダー業務の一つに、内服薬の処方等の指示受けがあります。精神症状の改善には薬物療法が必要ですが、症状の変化に応じて内服調整が常に行われるため、処方日数も短くなり、処方のオーダーも頻回になります。特に急性期は症状が不安定で、オーダー業務が勤務時間内に終了しないことがほとんどです。
2015年4月と5月、オーダー業務の多い急性期病棟と一般病棟(亜急性期病棟)について、▽オーダー業務に関する残業人数▽残業時間-を調査しました。結果は次の通りです。
また、臨時薬の処方件数を曜日ごと・病棟ごとに把握しました。処方の偏りを均等化できれば、医師、看護師、薬剤師それぞれの負担軽減につながるほか、定期薬への変更も医師に提案しやすくなるのではないかと考えたからです。同期間の各病棟における臨時薬の処方件数は、次の通りでした。
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