【赤平市ボランティアセンター ボランティアコーディネーター 黒坂順子】
「病院が危ない」-。財政危機で「あかびら市立病院」の存続が危ぶまれる中、いてもたってもいられず、2008年7月にボランティアとして「清拭用タオルたたみ」を仲間たちと始めた。その1年後には院内の案内、そして2010年7月にはそれまで閉まっていた院内食堂を、17人のお母さんたちが「かあさん食堂 ぼらん亭」として再スタートし、現在は20人で切り盛りしている。
その後は、同じ場所で交流会になる。6テーブルほどに分かれるが、どのテーブルにも先生や看護師の皆さんが入っている。グループごとに対抗ゲームを行い、童心に返って真剣に楽しむ。「先生、そんなに真剣にやったら倒れるわ!」と心配の声も出る程だ。優勝チームには景品が用意され、そこでもまた歓声が上がる。そんな様子を院長先生が自前のカメラで撮影し、その後プリントをして皆さんにプレゼントしてくれる。
■病院には多くの市民がかかわっている
昨年末、リハビリに通う患者さんから「ぼらん亭」の皆さんへとプレゼントをいただいた。和紙で折られた鶴とビーズで作ったネームプレートだ。安全ピンが付いていて、エプロンに付けてほしいという。患者さんも一人一人に作るには、細かい作業でさぞ苦労されたと思う。「ぼらん亭」のお母さん達は、お客さまに愛されているなとつくづく感じる。
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