【長野県看護大 広域看護学講座地域・在宅看護学分野講師 柄澤邦江】
今後、女性に比べて男性の一人暮らし高齢者の割合が上昇すると予想され ※3 、社会における新たな課題として注目され始めている。介護保険の導入で「介護の社会化」が進んだものの、主介護者の61.6%が要介護者等と「同居」の家族であり、配偶者や嫁、子といった家族に支えられているのが実情である ※4 。今後、家族の支えが期待できない男性の一人暮らし高齢者の介護ニーズの増加が懸念される。
男性の一人暮らし高齢者は、今後どのようにしたら自分が望む場所で医療や介護を受けながら生活を継続できるだろうか。今回は、筆者が2003年から2015年までに行った一人暮らし高齢者の追跡調査を基に、男性に焦点を当てて、地域看護・在宅看護の視点から考えてみたい。
※1 平成26年版高齢社会白書
※2 国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計、2013年1月推計」
※3 国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」2009年
※4 平成25年国民生活基礎調査
次回配信は11月10日を予定しております
(残り1960字 / 全2573字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】