【医療法人香徳会理事・事務長 川本一男】
医療介護総合確保推進法が昨年6月に成立した。この法律は2025年を見据え、医療・介護資源を有効に活用し、必要なサービスを確保するため、住み慣れた地域で高度急性期から在宅医療・介護まで、切れ目なく一連のサービスを総合的に確保することを目的としている。また医療機関は、14年10月に病床機能報告制度で各病院の機能を報告したが、その報告を基に、今後各地で「地域医療構想」が策定される。
我が国の医療機関は、8割が民間医療機関であり、中小病院(200床未満)は約7割を占める。今後も民間の医療機関は重要な役割を果たすと考えられるが、中でも中小病院はどのような役割を担えば、生き残りを図ることができるかが課題である。
今回は当法人の取り組みを通じて、中小病院が地域医療構想の中でどのような役割を担っていくかについて考えたい。
医療法人香徳会の概要
当法人は昭和58年(1983年)に設立された。「私たちは、すべての方に喜んでいただけるヘルスケアを提供します」を理念とし、愛知県名古屋市と岐阜県関市に無床診療所、有床診療所、病院、介護老人保健施設、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所、認知症対応グループホーム、デイサービス、保育所の合計14事業所を運営している。
2つの病院を運営しているが、名古屋市にあるメイトウホスピタルは82床、岐阜県関市にある関中央病院は150床と、どちらも中小病院に当てはまる。
次回配信は10月22日5:00配信を予定しています
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