【千葉大学医学部附属病院病院長企画室長・病院長補佐・特任教授 井上貴裕】
本稿ではこれまでの議論を踏まえつつ、高機能急性期病院に求められる外来診療機能を考えたい。高機能急性期を目指すのであれば、診療密度の高い外来患者に絞り込むことが有効である。
1.医療政策での外来機能分化
医療政策では、地域の中核病院は専門外来に特化し、一般外来は中小規模病院や診療所と連携することを求めている=図1=。特に外来診療単価が低い患者は診療所とできるだけ連携したいところだが、患者の大病院志向も手伝って、結果として大病院における外来患者数は増加傾向にある。選定療養費の徴収を義務化する方向で議論が進んでいるが、医療政策あるいは診療報酬の動向を待つのではなく、病院から前向きに取り組みたい。
図1 外来医療の役割分担のイメージ
中央社会保険医療協議会総会(2011年11月30日)資料より
次回配信は10月19日5:00を予定しています
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